時間を自分に使うか、家族に使うか
2020年12月17日
15:06
在宅介護にかかる費用は、2017年の家計経済研究所調べでは
月に平均5万円でした。
介護期間は平均で5年から10年として考えると
10年在宅生活を続けると、600万円以上かかる計算になります。
在宅介護を選択されると、ご家族が介護や看病をする時間が多くなっていきます。
ご家族の中で、だれかが1人仕事を辞めてお世話に専念しようかと考える状況をじばじば拝見します。
仕事を辞めてしまうと、24時間お世話は出来ることにはなりますが
その分、家計の収入は減ります。
育児や子育ては先が見えており、徐々に手がかからなくなりますが
介護や看病は先が見えません。
また、お世話のために仕事を辞めることを選んで十分お世話したのちに、そのお世話が無くなってまた仕事に復帰しようと思っても
なかなかうまく行かないことも想定されます。
また、いいお世話とは介護(看病)される側とする側が
いい関係性が築かれていないと一緒に居ることがストレスになります。
よく介護するご家族から
「仕事辞めたほうがいいですかねぇ」と相談されることがあります。
どっちにするか悩まれているときは
「辞めないほうが今はいいかもしれませんねぇ」とお答えしています。
なぜなら、先にも書いたように
先が見えない介護や看病なので極力収入は途絶えないほうがいい
ずっと一緒に居ることでストレスが生まれることがある
からです。
在宅介護に係る事業所は、家族のレスパイト目的で介護が必要な方を預かるので、ご家族はご自分の精神状態が一番バランスよく保てるのは
自分の24時間をどのように使うかを考えて介護(看病)に当たられることをお勧めします。
時間の長さではなく
一緒に居る時間の質を豊かにしていきましょう。