針に糸を通す

2021年5月11日

17:31

有償ボランティア訪問看護

新規の契約がありました。

両腕を大きく広げて

『誠心誠意 お世話させていただきます』

とずっと思っている私

子供を預けたい親御さん

障害児の育児に不安があるお母さん

親が認知症でへとへとの娘さん

終末期の母親の傍に居たい息子さん

『誰か 助けて』

と手を伸ばしている

そんな対象の方と私が

手を繋げる確率って

傍にいてもそんなに高くはない

針に糸を通すとき

急ぐと通らないし

気が散っていても通らない

通すためには

真剣に針をしっかり持って

そっと糸をそのまま受け入れる

今回の契約した方は

障害児で数年前より面識はあった子

制度でお世話させていただいたことも

あったけど徐々に距離が出来てしまった

どんな形でもいいから

看護させていただきたいなと思っていた子

私と一緒に有償ボランティア訪問看護

の活動をしてくれている看護師に

その子のおばあちゃんから

ある日突然「今すぐ来てもらえないか!」

と電話がかかってきた

私はその看護師に

「今すぐ行くように」と指示

後は彼女を信じて、対応はすべて任せた

彼女は、しっかりおばあちゃんのニーズに

答えたため、ケア後に安心していただき

「良かった ありがとう」と言葉をいただけた

今日、障害児のお母さんが

私を訪ねて来て

有償ボランティア訪問看護の契約を交わすこととなった

糸が針に通った瞬間

看護師の知識・技術がどんなに高くても

インフォーマルなサービスでは簡単に契約は取れない

今回、改めて2人で理念を固めた

たった2人だが、大事なクライアントの為に

大事にすることを言葉に出して再確認した

まずは、クライアントの生命の危機を救う事

家族が行う医療行為は断らず責任を持って行うこと

常にニーズを考えること

指示や指導がニーズに沿わなければ、形を変えて伝えること

そして、すべての責任は私が取るので

思うとおりに、寄り添ってくださいと付け加えた

改めて、襟を正した気持ちで

背筋がしゅっと伸びた

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